2月26日(日)にはGⅡ中山記念が開催されます。過去10年の勝ち馬からは昨年のパンサラッサやジャスタウェイ、ドゥラメンテなどGⅠ馬7頭を輩出しているまさに出世レース。今年の出走馬もシュネルマイスター、スタニングローズ、ダノンザキッドの3頭のGⅠ馬に加えて、イルーシブパンサーやヒシイグアス、ソーヴァリアントといった複数重賞勝ち実績のある馬も出走してくる豪華メンバーとなりました。今後国内外のマイル、中距離での活躍馬を見つけるうえでも見逃せない一戦です。
今回は中山記念の過去10年データ分析と枠順確定前予想をやっていきたいと思います。
予想印だけを見たい方は「まとめ」まで飛んでいただけるといいと思います。
阪急杯の過去10年データ分析と枠順確定前予想もやっているのでこちらもぜひ参考にしてください!
勝率・・・1着になる確率
連対率・・・2着以上になる確率
複勝率・・・3着以上になる確率

中山記念 コース特徴

コース形態 | 芝・ダート | 距離 | 直線の長さ |
---|---|---|---|
右回り | 芝 | 中山1800m | 310m |
スタンド前からのスタートとなり最初のコーナーまでは約200mしかありません。そのため、先行争いが激しくなる前にペースが落ち着き、逃げ、先行馬が好走しやすい。
しかし、向こう正面まで2つのコーナーを回る必要があり、1コーナーで外を回ることになると向こう正面まで外を回されかなり距離ロスがうまれる。そのため、外枠の先行馬はかなり不利になりやすい。
コーナーを4つ回る必要があり直線も短いため器用さのある逃げ、先行馬が有利。逆にコーナーで外を回される差し、追い込み馬には厳しい展開になりやすい。

中山記念 過去10年データ分析

馬齢別成績
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
4歳 | 4-3-5-14 | 15.4% | 26.9% | 46.2% |
5歳 | 5-4-0-22 | 16.1% | 29% | 29% |
6歳 | 1-3-2-25 | 3.2% | 12.9% | 19.4% |
7歳 | 0-0-2-16 | 0% | 0% | 11.1% |
8歳 | 0-0-1-12 | 0% | 0% | 7.7% |
9歳 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
10歳 | 0-0-0-2 | 0% | 0% | 0% |
過去10年で勝ち馬9頭が5歳以下からでている。4歳は複勝率46.2%とかなり信頼できるため軸は4歳から探したい。5歳馬も連対率29%とかなり高い数字。
一方で7歳以上はかなり苦戦しています。7歳以上から馬券に絡んだ3頭のうち2頭はすでに中山記念で3着以内に入った経験がありました。リピーターでない限り7歳以上は割り引きが必要。
×スカーフェイス、ソロフレーズ、トーラスジェミニ、ナイママ、ヒシイグアス、モズベッロ

人気別成績
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1番人気 | 3-0-0-7 | 30% | 30% | 30% |
2番人気 | 4-2-2-2 | 40% | 60% | 80% |
3番人気 | 2-1-2-5 | 20% | 30% | 50% |
4~6番人気 | 1-6-3-20 | 3.3% | 23.3% | 33.3% |
7~9番人気 | 0-1-3-26 | 0% | 3.3% | 13.3% |
10番人気以下 | 0-0-0-33 | 0% | 0% | 0% |
一番人気が複勝率が30%と少し信頼できないレース。対して2番人気は複勝率80%とこちらはかなり信頼できます。軸にするなら2番人気から。
6番人気以内なら好走にかなり期待できます。一方で10番人気以下は一度も馬券になったことがないので消しでいいでしょう。

枠順別成績
枠番 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 2-0-0-9 | 18.2% | 18.2% | 18.2% |
2枠 | 0-0-1-12 | 0% | 0% | 7.7% |
3枠 | 3-2-1-8 | 21.4% | 35.7% | 42.9% |
4枠 | 1-0-1-12 | 7.1% | 7.1% | 14.3% |
5枠 | 2-2-1-9 | 14.3% | 28.6% | 35.7% |
6枠 | 0-3-2-13 | 0% | 16.7% | 27.8% |
7枠 | 1-1-2-15 | 5.3% | 10.5% | 21.1% |
8枠 | 1-2-2-15 | 5% | 15% | 25% |
全体的に枠順による大きな有利不利のないレース。
しかし、1,2枠は苦戦傾向。特に2枠は1頭しか馬券に絡んでいません。2枠から3着になったのはリアルスティールのみ。リアルスティールは当時4歳で後のGⅠ馬。それほど実力のある馬でも2枠からの連対は難しいようです。
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所属別成績
所属 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
美浦 | 8-5-6-57 | 10.5% | 17.1% | 25% |
栗東 | 2-5-4-35 | 4.3% | 15.2% | 23.9% |
その他 | 0-0-0-1 | 0% | 0% | 0% |
過去10年で8勝と美浦所属が優勢。勝率10.5%と高い勝率を誇っています。
割合では栗東所属も複勝率23.9%とそこまで悪くはない。1着なら美浦を優先、3着以内の軸馬を探すならそこまで所属を気にしなくて良いでしょう。

脚質別成績
脚質 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 1-0-3-6 | 10% | 10% | 40% |
先行 | 9-6-3-17 | 25.7% | 42.9% | 51.4% |
差し | 0-3-4-33 | 0% | 7.5% | 17.5% |
追い込み | 0-1-0-35 | 0% | 2.8% | 2.8% |
逃げ、先行馬が圧倒的に有利な傾向。先行馬が過去10年で9勝、複勝率51.4%とかなり信頼できるので軸馬は先行馬から。
直線が短いコースで開幕週であるため差しが届かないことが多々あります。後ろ過ぎる脚質の馬は割り引きが必要。

通算出走数別成績
通算出走数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
19戦以内 | 10-8-6-39 | 15.9% | 28.6% | 38.1% |
20戦以上 | 0-2-4-54 | 0% | 3.3% | 10% |
過去10年の勝ち馬はすべて通算19戦以内の馬でした。複勝率38.1%も優秀。軸馬は通算19戦以内の馬から。
一方で20戦以上走っていた馬は複勝率10%とかなり苦戦しています。通算20戦以上の馬は割り引きが必要。
×スカーフェイス、ソロフレーズ、トーラスジェミニ、ナイママ

前走出走頭数別成績
前走出走頭数 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
13頭以下 | 0-0-0-27 | 0% | 0% | 0% |
14頭以上 | 10-10-10-66 | 10.4% | 20.8% | 31.3% |
過去10年で馬券になったすべての馬は前走14頭以上のレースに出走していた馬でした。多頭数になりやすいレースなので前走でも同様のレースに出ていた馬でないと好走は厳しいようです。
前走13頭以下のレースに出ていた馬は割り引きまたは消しでいいでしょう。
×シュネルマイスター、スカーフェイス、ダノンザキッド、ドーブネ、リューベック

前年のGⅠ出走経験の有無別成績
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
あり | 9-7-9-39 | 14.1% | 25% | 39.1% |
なし | 1-3-1-54 | 1.7% | 6.8% | 8.5% |
前年のGⅠ出走経験のあった馬は過去10年で9勝、複勝率39.1%と堅実に走っています。その後GⅠで活躍していくような馬を多数輩出しているレースなのでGⅠに出られるような格が必要なようです。
前年GⅠに出走していなかったにも関わらず好走した5頭はすべて前走3着以内に入っていた馬でした。前年GⅠに出走しておらず、前走4着以下だった馬は消しでいいでしょう。
×ショウナンマグマ、ソロフレーズ、トーラスジェミニ、ナイママ、モズベッロ
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前年以降16頭以上のJRA重賞での2着以内経験の有無別成績
経験の有無 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
あり | 10-9-8-26 | 18.9% | 35.8% | 50.9% |
なし | 0-1-2-67 | 0% | 1.4% | 4.3% |
過去10年で前年以降に16頭以上のJRA重賞での2着以内経験があった馬が10勝、複勝率50.9%。軸馬はこの経験のあった馬から選びたい。この経験が無かった馬は複勝率4.3%とかなり苦戦しています。
この経験が無かったにも関わらず好走した3頭のうち2頭は同年の白富士Sで2着以内になった経験がありました。この経験もなかった馬は消しでいいでしょう。
×ソロフレーズ、トーラスジェミニ、ナイママ、モズベッロ、リューベック

中山記念 枠順確定前予想

◎ ソーヴァリアント
本命はソーヴァリアント。想定1番人気、鞍上は横山武史騎手。チャレンジカップ1着からの参戦です。
昨年のチャレンジカップを勝利してから骨折があったりとGⅠでの出走こそないものの持っているポテンシャルはGⅠクラスの馬だと思います。利尻特別で記録した後半1000mのタイムは歴代の芝2000mレースの歴代2位の記録で、アーモンドアイやオルフェーヴル、エフフォーリアなどのGⅠ馬よりも速いタイムでした。このような高いポテンシャルを持ちつつ、通算19戦以内、前走14頭以上のレース、前年以降にJRA重賞での連対経験があるといったプラスデータにも該当しています。また、先行脚質の馬なので複勝利51.4%と脚質的にも相性が良いでしょう。
前走のチャレンジカップはかなり強い内容でした。このレースは逃げ馬のレッドベルオーブがいたことで前半1000m34.8というかなり速いペースになりました。これほどのハイペースとなると先行馬にとってはかなり厳しい展開なのですが、3番手から直線にはいりすぐに先頭に立つと楽な手応えで1.3/4馬身差の快勝でした。レース後にルメール騎手も「休み明けですごくいいい競馬をしてくれました。GⅠレベルに行けると思います」とコメントするなどこの馬の能力を十分に発揮できたレースでした。
前々走中山でのレースとなったオールカマ―は13着と最下位に沈んでしまいました。しかし、この時は骨折からの長期休養明けのレースで、さらにレース中に心房細動を起こすなど不運に見舞われました。その後2か月の休養を挟んでからのチャレンジカップでは高いパフォーマンスを見せたのでこの負けは度外視でいいでしょう。前回と同じようなレース間隔で出走できるのはプラスでしょう。
不安点は距離。ソーヴァリアントはこれまで2000~2200mのレースしか走ったことがなく、1800mは初めての距離となります。オルフェーブル産駒であるため中長距離レースの方が適正が合うと思います。しかし、母のソーマジックは桜花賞で0.1秒差の3着、祖母のスーアはGⅡ伊1000ギニー(1600m)を勝っており母系はマイルを得意としています。そのため初めての距離でも十分高いパフォーマンスをみせてくれるのではないでしょうか。
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○ スタニングローズ
対抗はスタニングローズ。想定3番人気、鞍上は吉田隼人騎手。エリザベス女王杯14着からの参戦です。
昨年はオークス2着、秋華賞1着とクラシック路線で大活躍した4歳馬です。通算19戦以内、前走14頭以上のレース、前年のGⅠ出走経験あり、16頭以上のJRA重賞での連対経験ありと過去10年の勝ち馬ほとんどに該当するデータにこの馬も該当しています。また、4歳馬は複勝率46.2%とかなり信頼できます。
前走のエリザベス女王杯は14着と大惨敗したが、これはかなりタフなレースでした。阪神2200mという坂を2回登るただでさえタフなコースに加えて初の重馬場での出走となりました。秋華賞からも中3週ときついローテでもありました。こうした難しいレースであり、ハイペースになりやすく先行脚質のこの馬にとっては条件が合わないレースでした。一方で中山記念は先行馬が複勝率51.4%と脚質的にも相性が良いですし、中山は重賞で2戦2勝と得意にしているコースでもあるのでこの条件変わりはプラスに働くのではないかと思います。
不安点は吉田隼人騎手への乗り替わりとメンバーレベルが上がること。ここまで坂井瑠星騎手が主戦を務め、秋華賞を制覇しました。一方で吉田隼人騎手とは過去2回コンビを組んだ経験がありますが、勝利経験はなくGⅡでも5着と敗れています。吉田隼人騎手はソダシとのコンビなど重賞でも活躍している騎手ですが、スタニングローズに関してはこの乗り替わりはプラスとは考えにくいでしょう。
また、スタニングローズがこれまで好成績を残してきたのは世代戦や牝馬限定戦がほとんど。初の古馬との対決となったエリザベス女王杯は見せ場なく終わってしまいました。今回はさらに牡馬との対決にもなってきますし、ソーヴァリアントやダノンザキッドなど好メンバーが揃いました。この強い相手にどのようなレースができるのか不安ではありますが、クラシックレースで見せた安定感のある走りに期待です。
お名前.com
▲ ラーグルフ
三番手はラーグルフ。想定6番人気、鞍上は菅原明良騎手。中山金杯1着からの参戦です。
前走中山金杯を勝利し連勝と勢いに乗っている4歳馬です。4歳馬は複勝率46.2%とかなり信頼できます。通算19戦以内、前走14頭以上のレース、GⅠ出走経験ありとプラスデータにも該当しています。
前走で中山金杯で1着になったように中山コースを得意としていて、GⅠホープフルステークスでも3着になっています。皐月賞では8着に敗れていますが、このレースは去年のクラシック世代のレベルがかなり高かったことからハイレベルレースとなっていました。1着から5着の内4頭がGⅠ馬、4着のダノンベルーガも天皇賞秋で3着に好走しました。そんなハイレベルレースで8着になったことはそこまで悲観するような内容ではなかったと思います。
血統的にも評価でき、モーリス産駒は晩成傾向で古馬になった今年から本格化していく可能性が高いです。ラーグルフのように連勝しているモーリス産駒は手がつけられないほど急速に力をつけていき、昨年はジャックドールやジェラルディーナが連勝からGⅠでもトップクラスの成績を残すまでに成長していきました。モーリス産駒の1600m以上の古馬重賞成績は複勝率45%と素晴らしい成績を残しています。
前走の中山金杯はその後マテンロウレオが京都記念2着、ヒュミドールがダイヤモンドS2着とレベルの高いレースでした。また、中山金杯から中山記念というローテーションは2021年勝ち馬のヒシイグアス、2019年勝ち馬のウインブライトと同じ。中山金杯に一緒に走っていた他のメンバーに続いて好成績を残したいところ。

まとめ
今回は中山記念の過去10年データ分析と枠順確定前予想をやっていきました。
過去10年データの注目ポイントは、4歳馬、2番人気、美浦所属、逃げ、先行馬、通算19戦以内、前走14頭以上レース、GⅠ出走経験、JRA重賞2着以内経験
枠順確定前予想印は
◎ ソーヴァリアント
○ スタニングローズ
▲ ラーグルフ
枠順確定次第最終予想も投稿するのでぜひチェックしてください!
今週も一緒に当てられるように頑張りましょう!ありがとうございました!
阪急杯の過去10年データ分析もやっているのでこちらもぜひ参考にしてください!
中山記念の最終予想は↓こちら!

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